鎌倉十井
鎌倉には昔から鎌倉五山・鎌倉七口(切通)・鎌倉十橋のように名数で数えた史跡が伝えられております。
これらの名数は、鎌倉が江戸時代に観光地として繁栄した頃に称えられたといわれております。
これらの内 「鎌倉十橋」及び 「鎌倉七口」に就いては、既に紹介しましたので、今回は「鎌倉十井」に就いて紹介します。鎌倉は、昔から良い水にはあまり恵まれて居りませんでした。私が子供の頃は現在のように水道が各家庭に引かれておりませんで、殆どの家では屋敷内に井戸を掘り、ポンプで汲みあげて水を使用しておりました。
このポンプの蛇口に、井戸水の不純物を取り除くためか布の袋を取り付けていました。この袋が古くなると、水垢によりいつも赤く色が付いていたのを今でもはっきりと記憶しています。その昔は、水売りをする商売があったそうです。この様に鎌倉の街中は、昔から水にあまり恵まれていませんでした。まして800年前の鎌倉時代においては良い水は大変に貴重なものでありました。
この様なことから、水にまつわる言い伝えが起こったものと思われます。更に江戸時代にいたり、観光地として鎌倉が再び繁栄するにつれて、「鎌倉十井」とか「鎌倉五名水」等水に関連した名数が称えられる様になりました。
鎌倉十井の位置を下記の地図に示してあります、。各々の井戸の名前をクリックしますと各井戸の頁が開きます。